陽炎の辻

トピック 一昨年そして昨年と「野田屋東庖会」が技術協力致しましたNHK時代劇【陽炎の辻1】、【陽炎の辻2】が、好評に拠りまして本年4月より土曜時代劇【陽炎の辻3】(原作「居眠り磐音 江戸双紙」)として再度続編を放映中でございますが、昨年に続きまして、当会事務所に技術協力の要請がございましたので、所長以下当会役員並びに会員で協力させて頂きました。

本作で【陽炎の辻】シリーズも一区切りとなりますが、当会が番組に協力させて頂いた事によりまして様々な勉強をさせて頂きました事、NHK関係各位の皆様並びに俳優関係各位の皆様に心より御礼申し上げます。
原作 原作は、佐伯泰英氏原作のベストセラー「居眠り磐音 江戸双紙」の18巻から22巻
ストーリー 〜許嫁となったおこんと二人で湯治旅に出かけた坂崎磐音はおこんがすっかり元気を取り戻したので、江戸に戻る。そして金兵衛長屋のはつね婆さんから虎の子の金子を詐取した男を取り押さえ、また両替商・今津屋の財産を狙った一味を捕えるなど、相変わらずの大活躍だが、剣の師である佐々木玲圓と将軍の御側御用取次の速水左近から、将軍家治の嫡男・家基の警護を頼まれるが、老中田沼意次に操られた暗殺集団と対決することになってしまう。他にも、友人品川柳次郎の恋や、佐々木道場の跡目相続による鰻処・宮戸川との別れなど〜シリーズの見所満載でお送り致します。
出演者
(抜粋)
主役の「坂崎磐音」を【山本耕史】氏、
宮戸川の「鉄五郎親方」を【河西健司】氏、
「見習いの松吉」を【内野謙太】氏
収録編 パート1
本番収録第1回は、去る2/20に【緑山スタジオ】で行われましたが、所長「江部惠一」副会長「原勝」の他に青年部部長「相馬祐三」「河原亮」の計4名が参加致しました。

今回はNHK様の寛容なご配慮に拠りまして、社会勉強の一環として、「習志野調理師専門学校」様の実習生2名を同伴出来ました事は、当会とNHKスタッフ皆様の信頼関係の証しであると感謝申し上げます。

 【緑山スタジオ】での撮影初日でしたが、俳優皆様や番組スタッフと半年ぶりの旧交を温めつつ、心地よい緊張感の中で、収録は早朝より約7時間に及びました。

 相変わらずの芸達者な「河西健司」氏演ずる『鉄五郎』親方や、ムードメーカー的な「内野謙太」氏演ずる『松吉』や、今回から【宮戸川】メンバーに加わった、若干12歳の「田中碧海」君演じる『幸吉』等など、「山本耕史」氏演じる『坂崎磐音』以外にも魅力溢れる役者皆様とご一緒にお仕事できましたことは光栄に思います。また役者様達との対談の中で、ドラマへの意気込み以外にも、ご自分達との鰻に関する想い出から、昨今話題になっております『活鰻相場の高値』及び『産地偽装報道』への杞憂まで、お話は多岐に及びましたし、【陽炎の辻】出演俳優の皆様が鰻蒲焼業界に興味を持って頂いている事は、3年間指導協力させて頂いている私共にとっては喜ばしい事です。

 更に、若干12歳の「田中碧海」君の締めくくりの言葉でございます“僕たち役者も職人さんもお客様に喜んで頂くと言う事では同じ仕事だと思いますので、皆様も頑張って下さい”と、励ましのエールを贈って頂きました。

 同伴しました調理師学校実習生にも、貴重な体験となる良い想い出になれば幸いでございます。
【宮戸川】の準備風景 【宮戸川】準備の原副会長と実習生
【田中碧海】君へ所長の庖丁研ぎ指導 【河西健司】氏と【内野謙太】氏へ
相馬部長の指導
【山本耕史】氏へ所長の調理指導 【山本耕史】氏へ相馬部長の調理指導
和やかな対談模様
収録編 パート2
収録編【4月3日】

 本番収録第2回は、去る4/3に【緑山スタジオ】で行われましたが、所長「江部惠一」副会長「原勝」の他に相談役師範「石塚周二」他青年部「高岡健二」の計4名が参加致しました。
収録も半分を経過致しましたが、今回は「中越典子」様演じる【おこん】と「笛木優子」様演じる【奈緒】が、長屋で【宮戸川】の蒲焼を食する場面でございますので、「石塚師範」の熟練の腕前を披露して頂きました。
 
更に、楽屋にて「金兵衛」役の【小松政夫】様とお話しする機会がございまして、“鰻は大好きで職人さんの知人もおりますが、大変なお仕事ですよね!決して手を抜かずに当たり前の事を当たり前にするという事が職人技なのでしょう。
やるべき事が出来ない難しさもあると思いますが、一生懸命取組んでいって下さい”と、当会若手職人皆様に、ベテラン俳優様から含蓄あるエールを頂きました事は喜ばしい事でございます。
本番収録を確認する当会幹部 【金兵衛長屋】のセット
焼き名人の「石塚相談役」 「おこん」と「奈緒」が食する蒲焼