良質な活鰻のご紹介

 私は、食材には“旬”の時期があると思っていますし、それは、鰻蒲焼のような一本仕事でも同様だと思っています。

 原料である活鰻も、「三河産」「九州産」「台湾産」「中国産」全て“旬”の時期がありますし、その時々の“旬”の産地を使用する事が必要だと考えます。

 また、天然資源であるシラスの乱獲により、近い将来に措いて、深刻な原料危機が訪れる事も、数年前から予想しておりました。そのような時期に、ご縁があって「兼光淡水魚株式会社」様と知り合い、以来6年程のお付合いになります。

 「兼光淡水魚株式会社」様は、関東以北の皆様には認知度が低いですが、三河地区に拠点を構え、活鰻の年間取扱い実績は数千トン以上、活鰻建場の収容力100トン以上の、関西方面では有名な日本でも有数の産地問屋様です。

 弊社と「兼光淡水魚株式会社」様とは、知り合った6年前から技術提携をして、鰻職人の意見を取り入れ、“旬”の時期が長く続く、美味しい活鰻の改良に携わっており、時代を先取りするパートナーでございます。

 昨今の活鰻相場の異常な高騰は前代未聞であり、収束の気配も見えませんので、蒲焼店各位のご商売も混迷を極めている事と拝察申し上げます。

 このたび、活鰻相場の天井知らずの高騰に、弊社は現地に赴きまして「兼光淡水魚株式会社」様と交渉致しまして、弊社お得意様に限定して、三河一色産の良質活鰻を産地直送で提供して頂く事に了承して頂きましたのでご案内申し上げます。

 二年連続のシラスの不漁によりまして、来年度の端境期には活鰻の供給不安は深刻になると思われますので、原料難に悩まれておりますお得意先皆様を支えたいと願う弊社の誠意をご理解頂ければ幸いでございます。

 興味のある方は、弊社にご連絡頂ければ、取引方法等をご説明致します。 

 天然資源としての活鰻の減少と、人材資源としての職人不足は、蒲焼業界に暗い影を落としてはおりますが、弊社としては、今後も理屈や建前だけでは無く、世情や業界の情勢に併せて、蒲焼店経営者様の支援をして参りたいと念じておりますし、蒲焼業界の明日を見つめつつ、この素晴らしい伝統食文化を支えてゆきたいと念じておりますので、皆々様のご商売繁盛を心よりお祈り申し上げます。