第1回東庖料理講座

「鰻蒲焼」料理は、「寿司」「天婦羅」「蕎麦」の各料理と並び称えられます日本の伝統食文化でございますが、その後継者不足が懸念されて久しい昨今ではございます。
しかし、今時の若手料理人や、料理人の予備校生全てが、「フレンチ」や「イタリアン」や「洋菓子」指向なのでしょうか。否! 私はそうは思いません。
華やかな洋食がマスコミ等で紹介され、見聞する機会が増える事により、注目が集まる事は事実ではございますが、和食料理の技術と伝統が見劣りする訳ではありません。

2007年夏に放映されました、NHK木曜時代劇「陽炎の辻」の技術指導を当会が協力させて頂きましたが、当時【山本耕史】様他の俳優方々の稽古を通じまして、役者様以下関係者皆様から当会職人の技術力を絶賛頂きまして、益々その想いを強く致しました。
そこで、当会では140周年記念誌「東庖」の中に掲載しております、野田屋流の鰻蒲焼料理をはじめとする和食料理の数々を、調理師予備校生であります若い皆様に披露し伝授して参ります為にも、今後、各調理師学校で講習会を開催してゆく所存でございます。

その第1回と致しまして、この度ご縁がありまして、業務提携をする事が出来ました【習志野調理師専門学校】様で、調理師を志す本校の生徒皆様に、当会職人の技術に少しでも触れて頂き、何かを学んで頂きたいとの願いを込めまして、【東庖料理講座】と謳い、鰻調理入門編を行いました。
生徒さんの感想はこちら
講習会概要
習志野調理師専門学校 若手会員による準備風景 「植田みつ子」園長先生
聴講する生徒の真剣な眼差し 本校OBの会員挨拶 受入れ店代理「尾花雄貴」君挨拶
当会若手会員25名を中心に、早朝より準備を開始致しまして、「植田園長」及び所長会長次いで、受入お得意様を代表して、「尾花雄貴」君の挨拶により、午前10時から2時間の講習会が開始されました。
参加生徒50名の表情は溌剌としていて真剣そのものです。
また、開会に先立ちまして、生徒皆様から様々な質問が飛び交います。
指導する側の当会若手会員にも緊張が走ります。
「古賀青年部部長」の模範演技 本校OB会員の模範演技@ 本校OB会員の模範演技A
本校生徒の体験講座風景@ 本校生徒の体験講座風景A 受入得意先「伊豆栄」様挨拶
当会青年部部長「古賀秀喜」による“裂き”の模範演技と、本校OBの若手会員による“串打ち”の模範演技に触発され、生徒皆様が鰻調理の体験講座を、嬉々として受講されておりました。
途中に、受入得意先の「伊豆栄」様が、手弁当持参で駆けつけて頂いたのは、嬉しい驚きでありました。
最後は、「磯崎相談役」の熟練された“焼き”の職人技に、参加生徒も若手会員も、驚きの表情で見入っていたのが印象的でした。
今後も、若い料理人並びに生徒皆様の要望に応える為、各校で随時開催するつもりです。
「磯崎相談役」の模範演技と完成品