揚げる |
「天ぷら」に適した鍋は、油の温度を一定に保ち易い厚手の鉄鍋か銅鍋であり、以下のようにして油の温度を見極める事が必要であります。
|
○150℃→衣を油の中に落とすと、底まで沈んで浮くのに時間がかかる。
○160℃→衣を油の中に落とすと、底まで沈んでゆっくり浮いてくる。
○170℃→衣を油の中に落とすと、底まで沈んで直ぐ浮いてくる。
○180℃→衣を油の中に落とすと、途中で直ぐに浮いてくる。
|
|
揚げ時間及び油温は食材に因り異なりますが、一般的には鍋に入れる食材の量に注意しつつ、油を適温に保ちながら揚げ過ぎに注意する事ですが、箸で触った感触や泡の状態で判断するので、熟練を必要とし難易度も高いので以下に詳細な注意点を列挙します。
|
@油の深さは、使用する食材の4-5倍の厚みが必要です。
A鍋に入れる食材は、油の面積の約半分を適量として、揚げている途中は衣が固まるまでは箸等で触らないように注意します。
B衣が固まってきた時を見計らって、油温を適度に調節しながら、箸等で食材を返しつつ両面から熱を通すように心掛けます。
C揚げ滓(天滓)は、放置すると油の腰が無くなると共に揚げ物に細かい滓が付着するので、目の細かい網杓子等で頻繁に取り除く旨を心掛けます。
D揚げ始めてから、油の音と泡が無くなり食材が表面に浮き、且つ触感が固く軽く感じる頃合が揚げ頃ですので、繊細な注意が必要です。 |
E揚げた食材は余分な油を除く為にも、ペーパータオル等を敷いた容器に立てて並べ、盛り付ける時も和紙等を敷く旨心掛けます。
|
|
揚げ終わったら、油が暖かい間に、鍋底の滓の沈殿した油以外を、網目の細かい油漉し等で漉した後に、専用の容器に入れて冷暗所で保存します。
後に再度使用する時は、新しい油を4-5割程足して使用しますが、3度目以降は「天ぷら」には適しませんので他の調理に使用します。
また、使用済みの油を長期間保存すると酸化するので「天ぷら」には不適ですので注意が必要です。
|